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腰椎のStabilization

  • Yudai Sasaki
  • Apr 13, 2015
  • 2 min read

腰椎のStabilizationと言えば、一般的には腹横筋や多裂筋といった筋肉の機能改善が一般的で、治療手法では呼吸を利用した方法やプランクやブリッジなどのトレーニング手法が利用されるかと思います。

これらの治療の基礎となっているのは、腰部のローカル筋の緊張性活動についての基礎研究だと思います。腰痛患者では動作に先行したローカル筋の緊張性活動が欠如するために、分節の安定化機構が損なわれ腰痛になると考えられています。(一世を風靡した研究ですよね)

しかし呼吸を利用した方法はともかく、いわゆるStabilizeするプランク・ブリッジなどの手法に疑問を投げかけるかもしれない論文があります。

Changes in the mechanical properties of the trunk in low back pain may be associated with recurrence

Hodges PW 2009

http://www.jbiomech.com/article/S0021-9290(08)00506-X/abstract

この研究では、腰痛患者と非腰痛患者に重りを利用した体幹への前後外乱を加えた際に、

非腰痛患者ではうまく『ゆらぎながら』外乱に対処するのに対し、

腰痛患者では『固めて』対処したと説明しています。

つまり腰痛患者の方が、体幹を固定してしまう傾向にあるのです。

もちろんそれは腰痛をもっている人なりの適応的な対処方法Adaptive strategyなのかもしれませんし、それを悪いものとして判断するのもまた間違いなのかもしれません。

さらにはそもそものStabilizationは固定しているのではなく個々の筋の活動様式を改善しているのだから、そういった対処様式と一色端に考えるのはおかしいという判断もあるかもしれません。

いずれにしてもこのような基礎研究はすんなりと臨床に適応することはできません。

とはいえ、これまでの所謂Stabilizationの方法論や効果を見つめ直す材料にもなるように思います。

また同時にSahrmannやO’Sullivunのように腰痛を痛みのある方向や障害様式から、タイプ別に分類し治療を適応する方が臨床的に好まれるようになってきているのにも繋がる部分のある内容かと思います。


 
 
 

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