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Effect of Physical Therapy on Pain and Function in Patients With Hip Osteoarthritis A Randomized Cli

  • Hiroki Saito
  • Apr 6, 2015
  • 3 min read

変形性股関節症についてのrandomized, placebo-controlled, participant- and assessor-blinded trialで結構質の高い論文です。

内容はabstractをみればわかりますが、およそ100人のOA患者を①active group(教育、アドバイス、徒手療法、運動療法、歩行指導など適応に応じて)と②sham group(出力なしの超音波)に分けて、約3か月の治療を行いました。両者ともだいたい二週間に一回のphysio sessionです。

結果は、どちらも臨床的に有意な改善をみせましたが、両群で痛みの程度、身体機能など有意差はありませんでした。つまりプラセボ効果がある偽治療に理学療法は勝りませんでしたという内容です。

これは臨床をやっている立場からするとかなり考えさせられる内容です。介入者はオーストラリアの経験を積んだphysioで、介入内容も腰部、股関節のmobilizationからホームエクササイズ、痛みのアドバイスまでかなり盛り込んでますが、出力なしの超音波よりも効果を示すことができませんでした。ただサイトのインタビューでも言ってますが、セラピストのタッチやコミュニケーション、physioに来ているという期待感、そういったものの効果の方が、個別のテクニックよりも大事とのことです。またさらにこのデータを絞って、もう少しhipOAに対してもサブグループ化する必要があるとも言ってます。

プラセボの効果は計り知れないほど、すごいと思いますが、これまでエビデンスを元にとか運動学、機能解剖を元にとかをけっこう頑張ってやってきた自分にとっては今後の方向性を考えさせられる論文となりました。また国の医療費をつかってやっている分、申し訳なくも思います。ただこのことから論文を参考に解釈したこと二点言えます。

一つ目は、変形性股関節症という大きなラベルに対して、治療して結果をだそうとすること自体が少しナンセンスなようにも感じます。軟骨の病態は理学療法士は治せません。ただ筋力低下に対して筋力増加はできます。ROM制限に関して、安全な徒手療法やエクササイズ効果あります。論文の介入はエビデンスが高くても、リーズニング法に統一性がありません。システマチックなアプローチがもっとあるはずです。つまり痛みがどこからきているかによって詳細なサブグル―プカが必要なこと。これについては骨盤のエキスパートのダイアンリーなどが言っているmeaningful taskの考え方が参考になりそうです。

二点目は、患者主体のコミュニケーション力、タッチの仕方などエキスパートとしての振る舞いは疑いの余地がないくらい大事なこと。これがすべて患者のpositiveな心理に影響する。またこのような心理的なアプローチをシステマティックに行う方法を確立できるといいですね。

以上、影と光が同時に見える刺激的な論文です。 それでは!

http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?がarticleid=1872817

 
 
 

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